こに歯学|歯科の記事

妊娠性の歯肉炎

2017年1月22日

 

妊娠中でつわりがあり、今までなんともなかった歯ぐきが何ヶ所も腫れてしまい、歯磨きをすると出血や痛みがあり心配です.

 

 

出産が終われば改善します

赤ちゃんがおなかにいると、通常とは違う体調になってしまうので、歯肉が炎症を起こしやすくなってしまいます.

”妊娠性の歯肉炎”という名前がついているくらい、古くから知られている状態です.

妊娠性の歯肉炎はエストロゲンなどのホルモン(内分泌)のバランスの崩れと、交感神経緊張(神経系)による顆粒球増多(免疫系)により引き起こされる全身的な状態で、“つわり”のようにある面仕方ない部分があります.

出産すると治まってしまうことがほとんどです.

 

妊娠性歯肉炎のブラッシング

妊娠性の歯肉炎も歯肉炎であることに変わりはないので、症状を治めるためには、ブラッシングをおこないます.

なるべく軟らかめ(できれば絵筆ほどの硬さ)の歯ブラシで歯と歯肉の間をそっと丁寧にブラッシングしてください.

普通にブラッシングすると歯肉を痛めてますます腫れあがってしまうので、優しくブラッシングする必要があります.

歯周病の治療のブラッシングがそうであるように、「痛くしない」、「出血させない」、「歯磨剤はつけない」のが原則です.

出血させないことが大切ですが、万が一出血してしまったときは、出がらしのお茶を煮出したものでうがいをしてください.

痛む時は無理にブラシをあてないで、濃い塩水で口をゆすぐようにしてください.

いずれも体温程度に温めた微温湯にして使用します.

市販の化学物質のたくさん入った洗口液は避けた方がよいと思います.

妊娠性の歯肉炎は体調の変化による要因が大きいので、局所の安静とともに全身を休めることが大切です.

 

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