こに視点|現代日本の歯科事情

不安をあおる歯科医療

2017年10月12日

 


ネットでもテレビでも患者さんを不安に陥れるような情報が氾濫しています.その内容を頭から信じてしまうととんでもないことになってしまいます.これらの発言は世の注目を集めるために針小棒大に語られているからです.

 

ペリオドンタルメディスンとマスコミ

歯周病と全身との関連を研究する分野のことをペリオドンタルメディスンといいます.

少し前になりますが、テレビや新聞、週刊誌でこのペリオドンタルメディスンがさかんに取り上げられた時期がありました.

特にテレビの健康バラエティー番組やワイドショーなどでは、いたずらに視聴者の不安をあおるような構成が多く、たくさんの患者さんが不安を感じていたようです.

 

テレビの言うことを真に受けるとひどい目に合う

テレビ番組で話の元になっているのはエビデンスレベルの低い実験報告だったり、その道の大家の持論だったりして、それほど信頼おける根拠があるわけではありません.

しかし、それらはまるっきり嘘ではないので始末に困ってしまいます.

「それは間違っています」と断言することはできないからです.

情報の根拠がそれほどはっきりしていないのに、マスコミはそれをセンセーショナルに、面白おかしくとりあげ、視聴者や読者の注目をひこうとします.

彼らの目的は人々の健康を守るための情報を提供することではなく、視聴率や売上を向上させることなのでそれで良いのかもしれません.

しかし、マスコミのいっていることを真に受けてしまった視聴者は悲劇です.

起こるはずもない病気の不安におびえ、万に一つの事象を心配して暮らさなくてはならないからです.

 

歯科医も患者さんを脅かしている

マスコミだけでなく、患者さんの不安をあおるような発言をする歯科医もたくさんいます.

「抜かないと隣の歯に影響を与えて大変なことになる」、「欠損のまま放置すると噛み合わせが狂って重大な問題を引き起こしてしまう」、「歯周病を放置すると菌が頭にまわってしまう」などと言われたことのある方はたくさんいると思います.

これらの発言は、患者さんのためというより、患者さんをたくさん集めて歯科医院の経営をよくしたい、あるいは補綴治療をやりやすくしたいという歯科医の思惑がその裏側にあるので、あまり気にしない方がよいと思います.

 

 

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